2023-09-20 時の皺 砂と煙に呑まれて拾えぬ記憶が一つ何事もなかったかのように踊る水の精は私の瞳をじっと見つめる あの日の言葉が川からこぼれる水草に絡むあぶくは僕の心にも…… くすんだ筆跡と雪解け水の光沢どこにも存在しない心は影を伸ばすたび気まぐれな記憶の住人となる あの日の言葉が川からこぼれるベルベットの時の皴を握り崩して……