酔記

美に殉死 愛の闘争

俺たちの全て

青天の霹靂

オレンジの街灯に沿って

形骸化した花火のような若さの瞬間が

一心不乱に駆け抜けてゆく


叶わぬものも去り散るものも

拾い集める暇なんてなくて

無慈悲な柔らかさは心を解放する


くだらねえ!日々のしずくよ

青臭い黴に魘された街の

夜のほとぼりを見たのか?

疼く湯煙のなお高く

善意の悪魔を貫くのを見たのか?


くだらねえ!俺に返せよ

金切り声に諂うように

幾度となく怒りを呑むのか?

穢れなき潤いの底に

忘れ去られた心を読むのか?


弔え!弔え!


それで良い


大丈夫

星空にいくらお前の四肢が広がったところで

俺の健啖なまどろみが揺れることはない

そしてそれは誰しもがそうなのだから


まごう事なき真実だけを口にしてくれ

それが俺たちにできる全てだから